ドキ☆ドキ浮気調査!……かーらーのー?

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「そんな、簡単に……」 「んなこたぁいいから!ほら、さっさと行くぞー」 「うわっ!?」 動揺する俺の手を強く引くと、皇紀はさっさと廊下を抜け、階段を降り、昇降口へと向かう。鼻歌でも歌い出しそうなほどゴキゲンな三人が後ろに続く。 「ゆーくんたち、待ってよー!」 「おれを置いていくとか……祐也、見損なったよ。早く皇紀の手を放して、おれと手を繋いだら?」 「レン、ツンした後デレるのなら、ちゃんと言い訳作ろうな?脈絡無さすぎ」 「流、ツンって?」 「ツンツンの略よ」 靴を履き替えている最中にフィリア、レン、流、翔太、腐れ塵王子(元)が合流し、全員でわらわらと校舎から出る。 ……朔夜とレイク、ドルナドだけは、少し遅れて俺の家に来るらしい。 今朝のことも有り心配なのは否めないが、朔夜にはレイクが……見た目は子供として、中身は大人が付いている。しかも、信頼できる教師だ、フォローもしてくれるだろう。 それに、ふにゃんしドルナドもいる。ドルナドも信頼できるふにゃんしだ……き、きっと、なんか、こう、いい具合に朔夜をなだめてくれるだろう。たぶん。 「……大丈夫だよな」 「ん?祐也、どした?」 「あ、いえ……なんでもないです」 メフィストにすっかり慣れてしまった作り笑顔を向け、視線を前へ戻す。 そして、校門に隠れるようにして佇む人影を見つけ――愕然とした。
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