ドキ☆ドキ浮気調査!……かーらーのー?

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白が黒を包むように、そして黒が白を挟み込むように。二つの毛色に別れた、そのどちらにもなれず、そして折衝されることもなく、中間にもなれない特徴的な髪色。 左右で対照的な光を宿す、大きく潤んだ瞳。 不安げに寄せられた眉と、体の前で握られた両手。 年の頃は十六、七だろうか。どこかの高校にかよっているのだろう、氷のような薄灰色のブレザーに身を包んだ少年は、他人の空似だと否定するにはあまりにもレキに酷似しすぎていた。 「ん?祐也、どした……なんだ、あいつ」 横に立つ皇紀が眉をひそめた。俺の腕を掴みぐいと後ろに引き下げ、自分は一歩前に出る。 俺を庇うように立ち、皇紀はレキを睨み付ける。 「なっ……皇紀、何を――」 「あいつ、普通じゃねえだろ」 鋭い声に呼吸が止まる。 なんで、皇紀は……。 「なんの用だ」 「……っ」 敵意のこもる視線を浴びせられ、レキは肩を跳ねさせた。それを見た皇紀がさらに目付きを鋭くし―― 「はい、黙れー」 「ふぎゃぅ!?」 いつの間にか、俺の目の前にいた皇紀は姿を消し、そこには代わりにメフィストが立っていた。  「め、メフィスト……」 「祐也を混乱させるなバカ犬。祐也、安心しろ。普通じゃねえって、悪い意味じゃねえから。さすがに、膨大な魔力を持ってる人間なんて地球にはいねえからな」 俺を安心させるためだろう、いつもの笑顔を浮かべて説明してくれるメフィストがイケメン過ぎて……ああもう抱いてくれ!!!!
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