ドキ☆ドキ浮気調査!……かーらーのー?

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『次号、遂に祐也が自分の恋心に気付く!?「魔王系男子の誘惑アテンション」好評連載中です!みんな、読んでね!』 「すまないが、意味が分からない」 この台詞を言うと同時に俺の目から光が消えた、そんな気がする。 『死んだ魚の目はやめて!祐也はバカだから蜘蛛の巣張れないんだから!』 「誰が馬鹿だ!IQ160はさすがにないと思うが、少なくともお前よりは頭良いと思うぞ!」 『そんなことないね!ぼくのほうが頭いいもん!』 「にゃんだと!?」 『あ、噛んだ』 「おーい……祐也?」 『あっ』 「あっ」 何故か申し訳なさそうに声をかけてきたメフィストに、我に返った俺の罪悪感と羞恥心が天元突破した。 「ちっ、違うんだ、これは、その、ユウヤが! ユウヤが、魔王系男子のゆ、ゆうわく、あてんしょん、とか、言うから……」 恥ずかしい単語を口にしたと気付き、最後は、声がすぼんで消えた。 「……うん、そうだな」 メフィストの菩薩のような笑みが心に突き刺さる。慌てて取り繕うついでに墓穴を掘って逃げ道を潰した上に手にした爆弾の導火線に火を付けた気がしたんだが、これは、一体どうすれば……! 『祐也、祐也!こういうときはあれだよね!』 ん?なんだ?もしかして、この状況を打破する為の策でも……? 淡い期待に応えるように、楽しげに弾んだ声が脳内に響く。 『ぷぎゃあ!』 「覚えてろよこの引きニート」
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