ドキ☆ドキ浮気調査!……かーらーのー?

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衷心を吐露する恐怖に、声が震える。 「みんなが俺にどんなイメージを持っていたのかは分からないが、本当の俺は臆病で、情けなくて、みっともなくて……」 語尾が掠れて消えそうになる。声を絞り出すことさえも、力を注がなくては出来ない。訥々と語っているのも、辛くなってきた。 それでも、逃げてはいけない。 「……俺は、最低な人間だ」 事実と自嘲を兼ねた表現に、自分でも笑ってしまいそうになる。なんて、陳腐なんだろうな。 一人でつらつらと会話を進めるのも違う気がして、とりあえずここで言葉を切る。 さて、みんなは一体どんな反応を返してくれるのだろうか……嫌われたら、幻滅されたら、怖いな。 「……ねえ、祐也」 間を置いて掛けられた声に、情けなく肩が跳ねた。 「……なんだ、レン」 やはりというか、話し掛けてくれたのはレンだった。
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