ドキ☆ドキ浮気調査!……かーらーのー?

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にっこりと花のような笑みを浮かべて、レンはぱんっ!と一回手を叩く。 「はい決定!祐也はまた……ううん、今もおれたちの家族だよ!だから、まだこの世界で生活してくなら、ちゃんと色々整えよ?」 こっちの世界は面倒なルールが多すぎるよ、と文句を言うレンにふと疑問を抱く。 「……まだ?」 それでは、まるでいつかは……。 『ゆーちゃん!』 脳裏に、姉さんの笑顔がよぎる。 「もう、もしかして祐也は忘れちゃったの? ヴェンも、ルキアも、ラミアも。みんな、みーんな、祐也の帰りを待ってるんだよ。それに、これこそ忘れないで」 明るい笑みをすっと消して、レンは、突然真剣な表情になった。 そして。 「ほんとのほんと、一番最初の運命の流れなら、祐也はこの世界にはいないはずなんだよ」 だから、元の世界に戻るのが、きっと一番いいんだよ。
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