最初は説明からだな

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躊躇ったが、しかし。息も絶え絶えなその姿を見ていると、何だか、必死に肩肘を張っているのが馬鹿らしくなってくる。 ―――――まぁ、一緒に昼食を食べるくらいなら、平気だろう。 己の罪悪感に妥協した俺は、小さく笑みを浮かべて焼きそばパンを頬張ろうとした―――――その瞬間。 キーンコーンカーンコーン――――― 大音量で学校中に鳴り響いた、微かにひび割れた機械のチャイム音。 「あ、ヤベ!昼休み終わっちまう!!」 笑い転げていた皇紀が勢いよく立ち上がり、急いで身支度を整え出す。 俺は、焼きそばパンを口に加える寸前の格好のまま固まっていた。 今のは、本鈴の五分前に鳴る予鈴。中庭から俺の教室まで移動するには、約五分程時間が掛かる。 授業までに焼きそばパンを食べ終える可能性は――――― 「……うぅ」 小さく呻き、俺は口元まで運んでいた焼きそばパンを降ろした。恨みがましく、鞄にパンの袋と予備の眼帯を詰め込む皇紀を睨む。 結局。俺は、空っぽの胃のまま授業を受ける羽目になったのだった。
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