よいこのHow to 如月家☆

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『あれ?』  可愛らしく首を傾げていたレンが、更に傾きを大きくする。 『……ねえ、祐也。今夜って、あのうさぎうさぎした無駄に可愛い名前のやつがなんか言ってなかった?』 『ああ、兎々木兎丸のことか? そういえば、さっきもこの話になったな……』  姉さんの乱入でうやむやになったが、たしか、兎丸のことについても話をしていたはずだ。 『このタイミング、怪しいな』 『やはりメフィフトもそう思うか?』  ふむ、と考える素振りを見せるメフィフトに目配せをすれば、当然とばかりに頷かれた。 『あの少年からは邪なものは感じなかったがな』 『でも、ちょっとにおったのだぁー』  同じく頷いたレヴィに続いて、何やらベルが気になることを言う。 『におう……? 今日は体育はなかったが……』 『祐也、汗のにおいなんかじゃないのだぁー』  そのにおいとやらを思い出したのだろう、ベルは不快を露に眉をしかめた。 『血のにおいが、体に染み付いてたのだぁー』
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