よいこのHow to 如月家☆

14/67
前へ
/276ページ
次へ
「はあ……懇切丁寧に説明する時間なんてねえからな、かいつまむぞ」 そう言うと、兎丸は解れて読めなくなっている名前を、とん、と指で叩いた。 「まず、これが全ての元凶」 「元凶?」 思わず疑問を溢せば、黙っていろとばかりに睨まれる。 『お口ミ○フィーちゃんだよ祐也』 「こいつが、まず三人の子供に技を継いだ。それが睦月、如月、弥生。暫く経って、そいつらが更に三人ずつ子供をつくり、それぞれ継がせた。それが下段の卯月から師走まで」 「ちょっと待て」 黙っていろと言われたが、流石に話の根幹であろう知識がすっぽり抜け落ちていたら、意味がないだろう。 「技って何のことだ」 ……いや、正確に言えば。 「何の為のものだ?」 どうにも、嫌な予感がする。
/276ページ

最初のコメントを投稿しよう!

14383人が本棚に入れています
本棚に追加