最初は説明からだな

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『……祐也?』 そんな俺を不審に思ったのか、ユウヤが問い掛けてきた。 しかし、今の俺にその質問に応える余裕はない。 「……何故」 震える声で、宛のない疑問を放つ。 乾燥した唇を舐め、一度大きく深呼吸をすれば、震えは幾分か落ち着いた。 俺は、鋭い眼差しで目の前の惨状を睨め付ける。そして、 「何故、俺の携帯ゲーム機が粉々にされている!?」 力一杯、叫んだ。その視線の先には見るも無惨な姿となったPSPによく似た、しかし性能はかなり上がっている今の時代のゲーム機がある。 「うぅ、やっとエンディングが見えてきたところだったのに……」 時間を掛けて進めていたゲームに、まるで走馬灯の様に思いを馳せる。もう少し、もう少しでクリアだったのだが……はぁ。 嘆いていても、仕方がない。 俺はどんよりとした重い空気を纏って、破壊されたゲームの破片を拾い集める。
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