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「だ、だって、たまたま付きっぱなしだった画面を見たら、ごうせーおんせいそふと?のキャラクターの可愛い絵が表示されてたから、好きなのかなって……」
『だっては言っちゃだめだよ』
すかさずユウヤが言うが、しかし姉さんには聞こえない。俺は、そんなユウヤに構わず小さく息を吐いた。
「それは、スクリーンショットというものだ。ゲームを進めていたら自然と増えていく」
たしか、今朝はスクリーンショットを確認している内に登校時間になってしまい、慌ててゲームを机の上に置いて家を出た筈だ。そして、掃除かなにかで俺の部屋に入った姉さんがそれを見つけてしまったのだろう。
「そっか、じゃあ私の勘違いだったんだ……ゆーちゃんは、二次元の女の子よりも三次元のお姉ちゃんの方が好きなんだね、よかった」
「またその話に戻るのか……まぁ、あながち間違いでもない。勿論恋愛対象ではなく家族愛だがな」
「えへへ、嬉しいっ!」
否定することでまた面倒な問答を繰り返すのが面倒なので、俺は譲れない部分だけ否定するだけに止めておいた。
それにしても……。
誤解が解けたのを確認した俺は、その場にしゃがみこんだ。
「あー……あと少しでエンディング……というか、全クリアだったのだが……」
曲を全部出して、全ての難易度をクリアして、後はプライズを一つか二つ出すだけだったのだが……はぁ。
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