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夢の中で なにか…あったかい空間にいた 陽だまりのような いいにおいで、心地いい空間 でもそんな幸せな空間の中には一人で 誰もいない 起きてたときに何度も何度も「いや」といった時 そのたびにアツシは 泣きそうな顔をしてた… そんな顔をさせてしまったのは私で そんな私を…アツシは好きで その空間の中で眠ろうとしたら 誰かが、優しく私の名前を呼んでくれた 何度も…何度も… 私を、呼んでくれた 「…ハル…」 「・・・ナツ…」 「…おはよう」 ただ呼ばれただけで こんなに愛しく思って こんなに涙が出る 「…帰ろ、ハル」 小さい頃に施設で読んだ絵本に出てた これとまったく同じのシーン ずっと憧れてて ずっと…羨ましかった でも、 ただ違うのは うれしくて涙が出るけど その頭の端っこで アツシの事が離れなかった…
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