4人が本棚に入れています
本棚に追加
バックヤードからみたこと無い人が現れた。
真っ黒の髪に黒縁眼鏡。
奥に見える瞳も真っ黒で、優しかった。
175㎝はあるだろう身長。
しゅっとした鼻筋が、怖かった。
大きな肩幅に程良くでた喉仏。
ごつごつした大きな手に、触れたかった。
「裕美ちゃん、こいつ先週から雇ってる」
ボスの声で我に返る。
「初めまして、斎藤敦(さいとうあつし)です。」
うん、丁度いい低音ボイス。
「私、佐藤裕美ーよろしくっ。
あっくんなに飲む??」
…ん??私変なこと言った??
お近づきのしるしに一杯どうぞって言ってるのに…
2人ともキョトンとした顔で裕美を見つめる。
「ふっ」
斎藤敦がふわっと笑って、ボスがお腹を抱えて笑う。
「年下の子にあっくんって呼ばれたん
ふっ 初めてや。」
そう言って斎藤敦はまたふわっと笑った。
最初のコメントを投稿しよう!