あの頃は平和でした

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確かにそれは驚くな…… 「何で痛くないんだ……」 右手で自分の頬を軽く触れる…… 痛くない……というよりは 感覚が鈍いって表現があってる気がする それに、さっき叩かれたけど よく考えたら…全然痛くなかったかも… あッ、これに一番合ってる表現は…… 「麻痺?」 「あッ………忘れてた…」 「今、何て?」 「麻酔射ったの忘れてました……てへッ」 「てへッ、じゃねぇよ! 色々ツッコミたいけど、 何で学校に麻酔が有るの?」 「まぁまぁ、細かいことは良いじゃないですか~」 なにが、まぁまぁなんだ?… 「木村君、人は失敗します…… でも、その失敗を皆でカバーする…… それが一番大事なんですよ」 この人絶対反省してないだろ…… 後、麻酔射ったの忘れるとか…天然か? 俺は思う。…天然は生物兵器だと…… 「あっ、私も質問して良いですか?」 言うだけ言って、話変えやがったよ…… 「……まぁ、良いですよ…」 もう、この人に何言っても駄目だ…… 「何でそんなケガしてるんですか?」 確か……アイツに殴られたっけ… 「階段から落ちました……」 真実を知るものよ…… 別にアイツを庇った訳じゃない…… ただ、女子に殺られたのが恥ずかしかった…… それだけだ…… 「嘘……木村君は嘘つきです」 「倉木さんにやられたんでしょう」 「なッ……何で分かるんですか!」 「だって……生徒が噂してましたよ」 「木村君は変態で…… それを倉木さんが成敗したって だから、私も気お「ちょッと、待て!」 「どうしました?」 「はッ、変態?何?変態?」 「そうですよ、変態だと」 誰が変態だ誰が! 「俺は変態じゃないですよ… ただの被害者です…… 何だったら豚に聞いて下さい」 「豚?」 「あー、うちの担任の佐藤です」 「先生に対してそんな事言っちゃ駄目ですよ」 「あー、すいません」 「でも、何で豚なんですか? 佐藤先生は全然食いしん坊じゃないですよ……」 「むしろ、格好いいですし……」ボソッ 食いしん坊?…やっぱり天然か…… 普通、体型だろ…… 「そういえば、何で豚なんだろう…… 脂肪というより筋肉かもしれん…… 」 「まぁ、何でもいいんですけどね……」 何か、ツッコミ入れたら負けな気がする…… 「ハァ~、もういいです……」 俺にはもう、 深いため息をつく事しか出来なかった……
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