あの頃は平和でした

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…中々遅い時間帯ということになる訳で 「!帰らないと……不味いことに…」 「!お前が勉強を…今夜は槍が降るな…」 「降らない!そして、勉強もしない!」 「きっぱり言うな!」 勉強はしない……が 「本当に帰る……さよなら」 俺は事情により家の家事を任されてる… つまり、下校時刻7時というのは不味い… たっ、たッ、タッ 本当に不味いので走って帰る…… (麻酔のことを何で大爆笑したのか 聞き忘れた……まぁ、明日でいいか……) 「木村~!今日の夜は頑張れ」 豚が何か言ってるが…… 距離が有るため俺の耳には届かない…… -俺の家- ガチャ 「ただいま!」 ・・・・・ 「ただいま」 ・・・・・ 俺は家の鍵を開け…中に入るが…… 反応がない 別に誰もいない訳ではない…… (拗ねてやがる……) 俺が急いでいた理由はこれだ…… 俺の家族構成は少し特殊で、 母親は俺が幼い頃に事故に遭い…… 父親は研究者であまり帰って来ない…が それなりに凄い研究をしているらしく 通帳はかなりのものになっている… 後は二歳違いの姉がいる…… その姉が……少々問題児だったりする…… とはいっても、 普段は成績優秀・容姿端麗・お金持ちと 三拍子揃った完璧人間で… 俺とは違い 異性からも同性からも人気者なんだけど…… なんていうか……あれだ… 自分で言ってて恥ずかしいが…… 少し…ほんの少しだけブラコンなんだ… でも、現金なことに飯の準備を 俺が忘れたりすると…拗ねてしまう…… そして、その時は大抵自分の部屋にいる…… ちなみに、俺の家は二階建ての3LDKで 姉の部屋は二階にある…… 「ただいま!」 ・・・・・ ガチャガチャ ・・・・・・・ 姉の部屋の前で「ただいま」の挨拶をしても反応は無く……ドアノブを激しく回しても反応は無い…… (……!飯作ろ) 学校から家までの距離はそんなに遠くは無く 歩いて10分ほどで帰れる……
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