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8月4日昼休み
突然昼休みに成績不良者の面談が入った
成績不良者の面談という事は、当たり前の様に自分も面談をする事になるのだろうなぁ、と頭の片隅で考えた
「...俺も面談受けるわ」
一緒に食事を食べていた目の前の翔汰が突然そんな事を言ったのだから驚いて思わず噎せてしまった
「なんで?翔汰成績良いじゃん」
不思議に思い尋ねれば気分、と答える目の前の相手
適当に相槌を打てば面談の時間になり慌ててご飯を喉にかきこみ「じゃあ先行くから!」と席を立ち面談室へ向かった
失礼しますと小さな声で云い部屋に入り席に座る
確か佐伯先生の「...お前、赤点幾つか分かってるか?」という今にも血管が切れそうな顔で聞かれたのが始まりだった気がする
暫くして成績の話が終われば世間話をしていた
「木下、お前白井にばっか迷惑かけるなよ?」
「分かってますよー、寧ろこれからは俺が翔汰を支えていきます!」
グッと拳を作り力んで云えば不思議そうな顔をした先生に俺は小さく笑った
「俺、翔汰の弱点見付けてそこを俺がカバーするって決めたんで!」
それだけ云えば後が詰まっている様で外に人影が見えたので「どういう意味だよ!?」と尋ねる佐伯先生を後に教室を出たのだった。
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