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8月4日
その日は珍しく自分の受け持つ授業が4時間目で終わった
その為昼休みに成績不良者と面談、ということにした
驚く事に成績優秀者である白井が面談を希望してきたが、面談をする事が悪い事ではないので、承諾をした
暫くし木下の面談が終わり、次に白井が教室に入ってきた
「...さて、お前何が話したいんだ?」
椅子に座った相手を見て云ったが、相手は小さく笑みを浮かべるのみ
「用がないなら後が支えてるから今度にしてくれないか?」
小さくため息を吐き云ったはずなのだが。
「先生は俺の事を手の掛からない生徒だと思ってますか?」
突然何を訊いてくるのかと相手を驚いた様に見詰めれば逆に此方が真剣に見詰められる
それを見れば此方も真剣に答えなくてはいけないかな、と考え「そう思っているが」と頷けば溜め息を吐かれる
一体何なんだろうか?
「そんな手の掛からない俺には、先生に頼りたい事が有るんですが」
訊いて頂けませんか?と尋ねてくる相手に、断る理由はなく俺は勿論と頷いた
そして、彼の次の言葉に俺は思わず固まってしまったのだった。
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