03.それ訊くの反則

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呆気にとられていた。 私自身、気を遣っていたわけじゃないけれど、間宮君はそうだと思っていたから。 「間宮君て……ホントに優しいんだね」 ポツンと呟くと、間宮君の顔が赤くなった。 「……お前なぁ、そーいう恥ずかしいこと言うなよ、マジで。 優しくねーよ。フツーだよ」 「あ、ごめん…」 「……俺、もう行くわ。 また明日な」 「うん、また明日」 勢いよく自転車をこぎ出した間宮君の後ろ姿を見送る。 なんでだろう。 頬が熱い。
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