ひと夜の出来事

04.関係ねーだろ

なんでこんなことになってるんだろ？

一体、自分が何に腹を立てているのか、それさえも分からなかった。

ただ、間宮君の言った……

『お前には関係ねーだろ』

という言葉が思いの外、胸にこたえた。

……そうだ。

私が口出すことなんかじゃない。

「…ごめん」

俯いて、小さな声で謝る。

もしかしたら、私は図に乗ってたのかもしれない。

同じクラスメートで。

隣の席で。

共に命の危険にさらされて。

でも………、それだけだ。