ひと夜の出来事

04.関係ねーだろ

間宮君の言った通り、

練習に口を出していい『関係』なんてどこにもなかった。

その日の一時間目は、私たちの辺りだけ非常にギスギスした空気が漂っていた。

こういう時、隣の席だとツラい。

授業の内容なんかさっぱり頭に入ってこなくて、気付くとチャイムが鳴っていた。

賑やかになる教室で、間宮君がガタッと立ち上がり教室から出て行った。

その姿を見て、益々自己嫌悪に陥る。

「気にすることないと思うよ」

顔を上げると、いつの間にか戸塚君が間宮君の机に寄りかかっていた。