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午前0時。
暗闇に、幾つかの明かりが見える。
紫の鎧に身を包んだ少女が剣を掲げ、叫ぶ様に言った。
「これ以上、あの暴君王女を赦し、野放しにしておけるか!?
それで良いのか、蒼ノ民!!
我々は今まで、どんな事にも耐えてきた!
だが、それで良いのか!?
王女を捕え、その首を断頭台に晒す!
我こそ勇敢だという者は、私に付いてきて!」
少女はそう言うと、剣を地面に刺す。
初めは皆、動揺するも、少女の決意の揺るがない強く鋭い紫の瞳に動揺は消え、剣の鐺に手を置く。
「我々の、自由と幸福の為に」
初老の男性が、少女を見上げ、言った。
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