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俺の名前は『ユウ』。
住んでるのは、鬱蒼と繁る森の奥深くにある古びた洋館、というおとぎ話にはありがちなシチュエーションで、例に漏れず、俺はヴァンパイアやった。
白い肌に紅い目、鋭く伸びた牙…典型的なヴァンパイア。普段は隠して普通の人間として生活してたけど、やっぱり悪い噂は広まるもので。小さい頃から非道い迫害を受けた。
そんな中、母さんが人間に殺された。
俺は人間がますます嫌いになった。
今は、周りに木々と動物だけ。自分に言われ無き罵声を浴びせる奴もおらん。
小さい頃から孤独やった俺には、この環境はちょうどいい。
そう思ってた。
あいつが此処に迷い込んで来るまでは。
一目見たとき、あいつを俺のものにしたい。俺の仲間にしたい。その欲望が抑えきれんくなった。こんな気持ちは生まれて初めてやった。
そいつの名前は―――。
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