スバル

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数週間仕事で家を留守にして帰ってきた時、俺の目に飛び込んできたのは、跡形もなく破壊し尽くされて瓦礫の山になった故郷の姿やった。 軍のクーデター。 人から伝え聞いた話では、一般人も誰も彼も見境無く皆殺しにされたらしい。 おかんの亡骸が見つかったんは、それから二日後の事やった。 幼い頃に父親が死んでから、女手一つで俺を育ててくれたおかん。いつでも俺の味方やった。俺のそばにいてくれた。 やのに、そんなおかんを、俺は護ったる事が出来んかった。 なんで………!!!! やり切れん思いでいっぱいやった。
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