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洋館の入口から顔を出した男が問い掛ける。
肌はまるで陶磁器の様に白く、目は鋭く、紅く光っている。
そして何より、その男の声はとても冷たかった。まるで世界の何もかもを拒絶するような…そんな冷たい声。
「お、俺の名前はスバルや。旅、しとってな。道に迷ってもうて……気づいたらここに」
突然の質問に面食らったけど、何とか応える。
『どこから来たんや』
ムゲン
「夢現町。って言っても今はないんやけどな…。」
そう言って俺は笑えへんジョークに自嘲的に笑った。
『はぁ……お前…俺が"何"か知らんのか?俺が怖ないんか?』
あっ、コイツ溜め息吐きよった、腹立つ。
それにしても、質問の多いやっちゃな…。
「知ってるも何も、俺とお前、初対面やし……。っていうか怖いって?何が?」
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