友人というのは濃いものであるなと俺は感じる

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「へー。あの沖田総司の生まれ変わりか」 ポツポツとお互いに生まれ変わりの話をしながら学校に向かう。 「おー。昨日、知った」 「は?昨日!?今まで気づかなかったのか!?」 「だって興味ねぇーし」 「さいでっか…」 伊達が呆れたように呟いた。しゃーねーだろ。興味ねぇもんは興味ねぇーし。 「ちなみに伊達はいつ気づいたんだ?」 伊達が顎に手を当てうーんと声をあげた。畜生、美少女は様になるな! 「…たぶん中学卒業したくらいからだな?」 「はやっ!」 思わず声をあげると伊達にしばかれた。いてーなこんにゃろぉ。 「阿呆。これでも遅いほうだ。でも個人差はあるようだし気にするなって」 伊達の阿呆でかなり傷ついたんですがー、俺。 「伊達はさ、その、政宗さんに頼まれたこととかあるか?」 俺が頭をさすりながら聞く。 「ある」 伊達は遠くを見ながら呟いた。 「愛(めご)に会って結婚したいんだってよ」 「ぶっ!」 俺が思わず吹いてしまうと伊達は背中に蹴りを入れた。パンツ見えるぞ!コラ! てか!会うだけじゃなくて結婚まで飛ぶのか!?どんだけだよ! 「いや、伊達。その愛さんって生まれ変わりなんだろ?それじゃあ相手は女じゃ…」 「心配ない。愛は男として転生している」 伊達は胸を張って言った。 男女逆転か!? この伊達夫婦(昔)はいろいろとありそうだと俺、沖田宗太は思ったよ。
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