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「おい、おきろやー。」
乱暴な言葉使い、しかし妙に可愛らしい声。
「なぁ、しんでるー?」
「大丈夫だよ、いつものことだから。」
今度は、優しい声、昔から今までずっと聞いている声。
「ん?唯か。あと、謎のチビッコも・・・なんで勝手に人んちにあがってきてんの?」
チビッコは目をまんまるにして、こっちを見ている。
本当に死んでいると思っていたらしい。
「だって鍵、挿しっぱなしだったから、馬鹿だなって。」
彼女はニコッと微笑みながら言った。
いや、最後のいらんから。
「そうか、じゃあ鍵置いて帰れ、俺は寝る。」
そう言うと、布団を頭から被った。
…。
しかし、視線が未だに降り注いでいる気がする。
「なんでまだいんの?」
布団から頭を出し、上から見下ろす唯を見る。
笑顔がこわいんですけど?
何か企んでるのが分かるんですけど…。
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