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『目を開けていいよ』
『これが、僕から君への贈り物』
一つ、二つ、三つ…漂いだす美しい光。
辺りを明るく照らしはじめた優しい光の海。
この村の由来である、無数の蛍の群れ。
人とは違う自分の姿を見られてしまうのを恐れるだろうね。
ああ、ほら、そうして逃げようとする。
でも、逃がさないよう手を握っているからね。
さて、君にも見えたかな?
僕の瞳が君と同じ色なこと。
『ねえ?僕が『人』ではないとしたらどうする?』
蛍、蛍。
もっと舞え。
僕の美しい人が、よく見えるように。
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