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俺の身長が高いのかジッと見上げてくる。
少し間が空いた後に口を開いた。
「本当に持ってるの?」
「え、あー、うん」
確かに持ってはいる、洋楽は好きだから結構CDを集めて部屋に飾ったりしてアンティークにしたし。
「見栄張ってるとかじゃない? あのバンドのCDはすぐ売り切れてるし…本当?」
疑いの眼差しを向ける彼女にムッとする。
こいつ、喜ぶとかじゃなくて疑うのかよ。
「持ってる。明日貸してやるから此処で待ってて」
「え、あー…、誰にも見つからないようにして来て」
懇願するような眼差しを受けて、内心やっぱりなと思った。
何だかんだで嬉しいんだな。
表面上では分かったなんて言ってたけど、可笑しくて堪らなかった。
さっきまで興味なさそうにしてた彼女が振り向いたんだから。
俺は馬鹿なぐらい浮かれていたんだ。
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