出逢い

14/14
前へ
/38ページ
次へ
「それで? 一体何の用だったの?」 「あー、アドレス教えてほしいかなーって」 「……何で」 あ、警戒されてる。 自惚れる訳じゃないけど、こういう展開に喜ぶとかじゃなく警戒されるっていうのも珍しい。 人畜無害なんだけどなー。 「友達から始めませんか?」 「友達からも何も、始めるってなに?」 あんな振られ方をした俺としては、気に食わない女の子ってなった訳だけど興味もあるわけで。 やっぱり男の意地を見せるため、こんなツンツンした子を振り向かせたい気持ちもある。 一度お付き合いすれば満足するかなって程度なんだけど、やっぱり警戒されるしまずは仲良くオトモダチから始めたい。 そのために警戒心を抱かせるのは得策じゃないから、何も怖くないよというアピールをする事にした。 「梨紗ちゃんは俺に対して警戒心持ってるかもしれないけど、友達には変な事しないよ? 普通にCDの貸し借りとか、メールするとかその程度なんだ」 あくまで友達には手を出さないだけ。 付き合えたらすぐ食べてやる。 暫く考え込んでいた梨紗ちゃんは、呆れた顔で良いよって言った。 その仕方ないなぁって顔可愛いな…。
/38ページ

最初のコメントを投稿しよう!

24人が本棚に入れています
本棚に追加