季節外れの

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校内を案内してくれるのを、丁重にお断りすると、 「帰りがけには声を掛けて下さい。」との事 保健室の鍵と白衣を受け取り、1人でブラブラする。 校庭ではランニングを始めた生徒達がいる。 ‥若いなぁ‥クソ寒いのに元気やわ~ ‥ヤッパ、今どきの子はお洒落やね と思い、クスッと笑いが洩れる。 校舎内をぐるりと一周して屋上へ ‥まだ鍵は壊れたまんまや 扉を開けると ‥昔のまんまや 変わってへん  昼休みにたむろしてたままや 学生の頃の定位置に座る。そして、空を見上げて ‥俺、戻って来たンやなぁ~    懐かしさで胸が締め付けられる。 深く息を吸い込んで‥空を見上げる。 切なさが心に染み渡って想いは過去へさかのぼる。 《ええ高校生活》か‥ そんなんやなかったかもな 俺とアイツとの出逢いはこの高校から始まった。 入学したての頃、アイツは事ある毎に上級生から呼び出しをくらってた。 そんなアイツを見て絶対に友達なんかになれンタイプやと思ってた。 クラスも違ってたし、接点ナンかなんもなかった。 けど‥初めて逢った時、感じてたンや‥ ‥‥おんなじ瞳をしてる事に アホな話やけど‥ 部活で日に焼けた肌、真っ白い歯を見せて笑うお前に、一目で好きになってたンやと、いまはそう思う。 ‥そん時は気ィ付かんかったけど
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