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「先生には、好きな人が居るんやで。それに、保健室でもゆうたやん‥妬きもち妬いてくれて嬉しいって。」
背中を擦りながら不安を1つづつ消していく。
涙でぐしゃぐしゃになったまま、
「じゃ、なんで‥いっつも保健室に居るん?!」
クスッ、
「やって‥‥あそこは、特等席やねん。のり君がグランド走ってる姿が一番格好良く見えるンやで‥‥知らんかったン?」
そう言って、抱き締めて
「僕の心臓の音凄いやろ?緊張してんねん‥のり君があんまり可愛いい事ゆうから、僕の事好きで居てくれるから、嬉して‥‥せやから、お願いやから、哀しい顔せんとって。笑っててや‥」
「‥義行、ごめん。好きになってしもて‥‥優しさに甘えてしもて‥」
僕の手を取り口元に持っていき口づける。
「‥のり君っての止めてや‥恥ずかしから。‥」
照れ屋の徳一が初めて自分からするキスに心臓が高鳴る。
たかが、僕の手の甲にキスしただけなのに‥
「謝らんとってや。毎日、僕は思ってた。こんな風になりたいって‥。さよならゆうて帰る度に、今日は嫌われへんかったかな?って、いっつも不安やった。」自傷気味に笑う。
「‥‥」
「それこそ、ホンマに毎日思ってた。僕なんか徳一にとってええ事ないって‥‥」
「いややぁー!そんなんゆわんとってや。」
僕の首に腕を回し抱きついてくる。
髪を梳きながら抱き締め
「あのな、僕は人一倍妬きもち妬きやねん‥頭ン中は徳一で一杯やし、‥‥一度、徳一を手に入れてしまったらきっと、‥‥もう‥よう離さん。」
それでも僕でええの?‥耳元で囁く。
顔をあげ、真っ直ぐに僕を見据えて
「おん。‥けど、俺の方が妬きもち妬きや‥‥だから離さんとってや‥」
「おん。」
安心したのか、いつもの笑顔が戻る。
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