季節外れの‥‥8

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「先生には、好きな人が居るんやで。それに、保健室でもゆうたやん‥妬きもち妬いてくれて嬉しいって。」 背中を擦りながら不安を1つづつ消していく。 涙でぐしゃぐしゃになったまま、 「じゃ、なんで‥いっつも保健室に居るん?!」 クスッ、 「やって‥‥あそこは、特等席やねん。のり君がグランド走ってる姿が一番格好良く見えるンやで‥‥知らんかったン?」 そう言って、抱き締めて 「僕の心臓の音凄いやろ?緊張してんねん‥のり君があんまり可愛いい事ゆうから、僕の事好きで居てくれるから、嬉して‥‥せやから、お願いやから、哀しい顔せんとって。笑っててや‥」 「‥義行、ごめん。好きになってしもて‥‥優しさに甘えてしもて‥」 僕の手を取り口元に持っていき口づける。 「‥のり君っての止めてや‥恥ずかしから。‥」 照れ屋の徳一が初めて自分からするキスに心臓が高鳴る。 たかが、僕の手の甲にキスしただけなのに‥ 「謝らんとってや。毎日、僕は思ってた。こんな風になりたいって‥。さよならゆうて帰る度に、今日は嫌われへんかったかな?って、いっつも不安やった。」自傷気味に笑う。 「‥‥」 「それこそ、ホンマに毎日思ってた。僕なんか徳一にとってええ事ないって‥‥」 「いややぁー!そんなんゆわんとってや。」 僕の首に腕を回し抱きついてくる。 髪を梳きながら抱き締め 「あのな、僕は人一倍妬きもち妬きやねん‥頭ン中は徳一で一杯やし、‥‥一度、徳一を手に入れてしまったらきっと、‥‥もう‥よう離さん。」 それでも僕でええの?‥耳元で囁く。 顔をあげ、真っ直ぐに僕を見据えて 「おん。‥けど、俺の方が妬きもち妬きや‥‥だから離さんとってや‥」 「おん。」 安心したのか、いつもの笑顔が戻る。
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