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ゆっくりと手を絡めて触れるだけのキスをする。
紅く染まる頬を見て、
‥可愛いい。と思った。
‥抱きたい。と思った。
けど‥‥
「徳一、急がんと僕らのペースでゆっくり行こうや‥」
「‥?」
「今日は‥止めとこ、なッ、」
僕の言葉に
「俺って‥‥義行にとってそんな対象やないン?‥」少し拗ねたような淋しそにゆう。
「アハハ、そんなんやない。僕、今メッチャ我慢してんで‥‥そんな顔したら押し倒したくなるやン。せやから、そんな可愛いく見上げンとってや‥」
愛しくて髪を撫で頬に手をやる。
徳一は猫のように目を細め、僕の頬に手をやる。
指で下唇をなぞり、切なく口から吐息を洩らす。
「‥我慢‥‥せんでええやン。‥‥俺らのペースでいくんやったら、我慢せんとこ?‥‥」
僕の手を取りもう一度指を絡める。
「徳一‥‥ええの?」
「ぉん‥‥俺の事もっと好きになって欲しい。‥‥それに、俺しか知らん義行を知りたい‥‥」
「僕も‥‥僕しか知らん徳一を‥‥」
ゆっくりと深く口づける。
優しくするつもりが、段々と荒々しく口腔内を貪るように舌を絡める。
「‥ン‥ファハンッ‥ぁンッ‥‥ンッ‥」
「‥ンッ‥徳一‥好きやょ。」
徳一の釦を外した。
露になった胸に手を這わすと身体が小さく跳ねる。‥
「‥ンッぁ、‥‥フッン‥」
「徳一‥ 可愛い声‥‥」
「よっン‥、し、ゆ‥ンッ‥きぃ‥‥」
トロンと僕の名前を呼ぶ。
口元から熱い吐息と紅い舌が覗き、吸い込まれるようにベッドに押し倒した。‥
止まれる訳がなかった。
僕には、徳一の甘い声しか訊こえなかった。‥‥
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