季節外れの‥‥8

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ゆっくりと手を絡めて触れるだけのキスをする。 紅く染まる頬を見て、 ‥可愛いい。と思った。 ‥抱きたい。と思った。 けど‥‥ 「徳一、急がんと僕らのペースでゆっくり行こうや‥」 「‥?」 「今日は‥止めとこ、なッ、」 僕の言葉に 「俺って‥‥義行にとってそんな対象やないン?‥」少し拗ねたような淋しそにゆう。 「アハハ、そんなんやない。僕、今メッチャ我慢してんで‥‥そんな顔したら押し倒したくなるやン。せやから、そんな可愛いく見上げンとってや‥」 愛しくて髪を撫で頬に手をやる。 徳一は猫のように目を細め、僕の頬に手をやる。 指で下唇をなぞり、切なく口から吐息を洩らす。 「‥我慢‥‥せんでええやン。‥‥俺らのペースでいくんやったら、我慢せんとこ?‥‥」 僕の手を取りもう一度指を絡める。 「徳一‥‥ええの?」 「ぉん‥‥俺の事もっと好きになって欲しい。‥‥それに、俺しか知らん義行を知りたい‥‥」 「僕も‥‥僕しか知らん徳一を‥‥」 ゆっくりと深く口づける。 優しくするつもりが、段々と荒々しく口腔内を貪るように舌を絡める。 「‥ン‥ファハンッ‥ぁンッ‥‥ンッ‥」 「‥ンッ‥徳一‥好きやょ。」 徳一の釦を外した。 露になった胸に手を這わすと身体が小さく跳ねる。‥ 「‥ンッぁ、‥‥フッン‥」 「徳一‥ 可愛い声‥‥」 「よっン‥、し、ゆ‥ンッ‥きぃ‥‥」 トロンと僕の名前を呼ぶ。 口元から熱い吐息と紅い舌が覗き、吸い込まれるようにベッドに押し倒した。‥ 止まれる訳がなかった。 僕には、徳一の甘い声しか訊こえなかった。‥‥
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