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1年の体育祭の時。
クラブ対抗のリレーで初めて隣に並んで立った。
その時、真っ直ぐな瞳に惹き付けられた。ニカッと笑ったアイツ、遠い昔に出逢ってる気がした。
‥ずっと、ずっと遠い昔に
‥懐かしいような、胸の奥深くに忘れてい
た、温かい気持ちが湧き上がって
‥‥‥動けなかった。
不意に
「ナンやねん!お前裸足で走るンか?足ケガす
んで」
「‥エッ‥空手は裸足やし‥先輩もみんな‥
ソウやってゆうてはったし‥」
「ウソゆえやぁー!みてみ、みんな靴履い
てンでー」
「エッ‥え"ーー!!ウソッ‥うっわぁーやら
れた‥」
「あははー!騙されてンでー!アホか!」
緊張の為周りが見えてなかった。
‥やられた。何でこんな子供じみた事すん
ねん
先輩達が指差して笑ってる。恥ずかしくて顔をあげれない。
けど、もうグランドに出ていて取りに戻れない。
時間がないやん‥どうしょ‥
裸足で走るしかないやん‥いややな‥
変に目立ちたないやん
黙ったままうつ向いてしまった。
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