季節外れの‥‥10

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昔よりも気持ちの切り替えがホンの少し上手になった。 イヤ、そうじゃなく‥ きっと狡くなったのかも、自分のせいじゃないと‥‥ けどな、今回は‥自分のせいやな。 まぁ、今日は土曜日やし保健室開けるだけでええし‥‥ 少々、顔浮腫んでても大丈夫やろ。 トボトボと学校までの道のりを歩く。 気が付けばもう1月も残りわずか‥ 再会してから1ヶ月足らずで別離。ッてゆうんかな‥‥ シャレにならんわ。 自分で気にして無いようでも、《結婚》ッていう現実は重た過ぎる。 アイツの顔を見ると、どうしても想像してしまう。 ‥俺と一緒に作れない、普通の暖かい家庭を 学校に着き、昨日の生徒のファイルに記入し雑務を片っ端から片付けていく。 忙しく動いている方が、余計な事を考えずに済んで気が楽だ。 一息つこうとコーヒーをセットして校庭を眺める。 今日は部活動している部が少ないらしく学校全体が静かだ。 ‥俺も、コーヒー飲んだら帰ろか。特に用事も無いみたいやし。 机の前に座り、コーヒーを飲みはじめると、 バタバタッ、ガラリッ、‥ 「先生ー、居てはる?」 「あぁ、居るで、どないしたンや。」 家庭科部の女の子、恋愛相談専門の子や。 「あんな、バレンタイン近いやン、ケーキ作ったンよ。味見してや。」 振り返ってみると、お皿の上にパウンドケーキ。
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