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昔よりも気持ちの切り替えがホンの少し上手になった。
イヤ、そうじゃなく‥
きっと狡くなったのかも、自分のせいじゃないと‥‥
けどな、今回は‥自分のせいやな。
まぁ、今日は土曜日やし保健室開けるだけでええし‥‥
少々、顔浮腫んでても大丈夫やろ。
トボトボと学校までの道のりを歩く。
気が付けばもう1月も残りわずか‥
再会してから1ヶ月足らずで別離。ッてゆうんかな‥‥
シャレにならんわ。
自分で気にして無いようでも、《結婚》ッていう現実は重た過ぎる。
アイツの顔を見ると、どうしても想像してしまう。
‥俺と一緒に作れない、普通の暖かい家庭を
学校に着き、昨日の生徒のファイルに記入し雑務を片っ端から片付けていく。
忙しく動いている方が、余計な事を考えずに済んで気が楽だ。
一息つこうとコーヒーをセットして校庭を眺める。
今日は部活動している部が少ないらしく学校全体が静かだ。
‥俺も、コーヒー飲んだら帰ろか。特に用事も無いみたいやし。
机の前に座り、コーヒーを飲みはじめると、
バタバタッ、ガラリッ、‥
「先生ー、居てはる?」
「あぁ、居るで、どないしたンや。」
家庭科部の女の子、恋愛相談専門の子や。
「あんな、バレンタイン近いやン、ケーキ作ったンよ。味見してや。」
振り返ってみると、お皿の上にパウンドケーキ。
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