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「ええ匂いやなぁ‥前にゆうてた奴にやるンか?」
1つ摘まみながら聞く。
「そぉや、やって先輩、今年で卒業やし彼女おってもチョコぐらいかまへんやん。イベントやから。」
「まぁな、‥‥ウン、旨いで。」
「ホンマに?よかったぁー。」
パァーッと明るく笑う。
そして俺の顔をみて、
「もしかして何かあったン?瞼が腫れてンで」
「‥あぁ、ちょっとな。」
「フラレたン?」
「イヤイヤ‥‥」
少しの間心配そにしてたが、自分で勝手にコーヒーを淹れ飲みはじめた。
「まっ、ええけど。‥大変やなぁ、土曜日やしそんな顔やし‥休めばええのに。」
「あはは、そやな。けど、旨いケーキ食わしてもらえたやン。」
「ウワァー、先生口上手いわ。」
ここに来るやつは皆勝手にコーヒーを淹れて飲む。
俺と雑談をするために‥まぁ、別に咎めたりしたこともないから、喫茶室と思ってる奴もいる。
冷蔵庫には、お茶やスポーツドリンクが常備してあるからしゃぁないけどな‥
まぁ、相談に乗ったり話をすんのにはちょうどええけど。‥
先生なんかは、裏に喫煙所を設けているんでちょくちょくやって来るし‥
‥ええ学校やね、父兄も煙草吸う人が多いから苦情も無いみたいやし。‥煙草吸いながらの世間話や、相談がしやすくて都合がええ。
まぁ、俺は助かっているけど。
「ハァー、美味しいわ。ここでコーヒー飲んだらホッとする。落ち着くし、イライラがなくなる。‥時間がちゃうんよ、ふわぁッてしてて‥先生の雰囲気があったかいから‥」
「さよか‥、褒めてもなんも無いで。」
話しながら、もう1つ摘まむ。
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