44人が本棚に入れています
本棚に追加
その様子を見て、
「気に入った?」
「あぁ、甘さ控えめでコーヒーに合うで。」
「また、持ってくるわ。‥先生美味しそに食べてくれるから、自信がつくねん。」
始終ニコニコして話す。
「いつも助かってます。女子高生のお手製ッてのは、レア度高いから。」
「ウワッ!おっさんやン‥」
「おん、おっさんやで。」
あはは、と大きな口を開けて笑う。
「それはそうと、聞いてええ?先生の好きな人ッてどんな人?」
「‥はぁ?」
「やってな、案外乙女やン‥女の子の気持ちよぉ解って‥やからな、どんなタイプかなって。」
「おっさんに乙女って‥‥ムッチャ変やし‥」
ちょっとリアクションに困っていると、まぁまぁ深い意味はないから、ッて笑う。
仕方なくちょっと考えてから
「そやな、一言でゆうたらタイプなんてあらへんな。好きになった人が好きなタイプになってまうなぁ‥」
「ヤッパ、乙女やわ。‥そや、折角やから先生もチョコ作る?仲直り出来るかもよ。」
わざとらしく目を細め、
「おっさんで乙女で‥オカマッてのはちょっと‥‥それに、フラレたンは決定かいな‥」
「ちゃうちゃう、今は逆チョコとか友チョコとかあんねんで。なんでもアリやン。」
「ハハハー、そやな、ええかもな。けど、お前はどうやねん。‥渡す時に告るン?」
両手でコップを持ってコーヒーに視線を落とす。
「わからへん‥きっとよぉゆわんかも‥けどな、彼のお陰で毎日楽しかったし、人に優しになれた気がすんねん。‥だから、感謝のしるしやな。彼女もええ人やからな、‥もしよかったら、彼女と一緒に食べてもらいたいなぁ。‥」
嘘の無い笑顔で答える。
最初のコメントを投稿しよう!