季節外れの‥‥11

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ぼんやり、先程の事を思い出していると、自然と顔をほころぶ。 徳一が不意に小さな包みを手渡す。 「誕生日おめでとう。」 「‥ン?あっ、ありがと。」 二人がニコニコしながら、今日な買いに行ってンで‥と話す。 「開けんで、‥‥?しかし、何で二つなん?」 不機嫌そに、声を荒げながらゆう。中には、色違いのストラップ。 「相手の人にあげてや。‥」 眉間に縦皺をよせながら、 「無理やな‥やって、俺の家の話はせぇへん約束やし、‥‥まだ、友達に戻ったとこやから。」 そう言って、笑い飛ばしてやった。 「何やねん。オヤジ、ヨリ戻したンとちゃうン?」 「ヨリ戻すって何やねん!別れてへんわ。‥アイツとはずっと‥」 いいかけて止めた。 何を子供相手にムキにならなアカンねん‥‥ 「まぁ、徳一もおじさんもええやん。色々あるって‥これからなんやから。」 笑いを堪えながら、二人の間に割り入る。 「何や、義行落ち着いてるやん?‥自分がうまい事いってるから余裕かぁ。‥邪魔したろか。」 徳一の肩を抱き寄せて耳打ちをする。 みるみるうちに顔が紅くなる。 「ちょっ、おじさんなにゆうたん?止めてや。」 慌てて徳一を俺から引き離す。 「何もゆうてへんで、 ‥なぁ、徳一。」 「‥ぉん‥///」 顔が紅いまま視線が泳ぐ。 「なぁ、何ゆわれたん?‥」 「‥なんもない、」 うつ向いたまま恥ずかしそうにしてるから、義行は徳一に 「‥後で、教えてや。」とだけ言った。 その姿を見て、ニヤニヤ笑うと 「おじさん、悪趣味やで。」 「ハンッ、睨んでも効かへんわ。」 「‥オヤジも義行も、もう止めてや‥‥」 言い合いする俺らを止めに入る。 「クスクス、徳一は照れ屋やな。」 「‥オヤジは、俺で楽しんでるやろ。‥‥」 「やって、可愛いやん。なぁ、義行?」 「当たり前です。徳一は一番可愛い。」 アハハー、俺は声をあげて笑う。 「仲良かったらそれでええ。俺、これ飲んだら寝るし先に寝てええで‥」 「ぉん‥ほなっ、おやすみ。」 「あぁ、おやすみ。」 二人が部屋に戻る。
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