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‥友達やんか‥‥‥
何か魔法の言葉やな。
今までと何処がちゃうんか全然わからへんけど、電話位は、ええよな。
ボーダーラインすらわからへんけど、好きやってゆわへんかったら大丈夫なンやろか‥‥
布団を頭まで被り自分を抱き締めてしまう。
目を閉じると、アイツの息遣いが訊こえてきて切なくなる。
きっと、これからずっとこんな夜を向かえなアカンのかもな‥
‥片想い?
やったら諦めつくのに‥‥
少し長いめのチェーンを通してつけたリングを握り締める。
そのまま今度は深く眠りに就いた。
ここには居ないはずのアイツの雰囲気に包まれて‥‥
────。
まだ、友達やった頃の夢をみた。
その時、俺が当時付き合ってた彼女と別れて、放課後暗くなっても駅前のガードレールに腰かけて話をしていた。
あの時にはお前も、もう付き合ってた彼女とギクシャクしてたンやろか?
「お前みたいなええ奴振るなんて、見る目無いよな。きっと今頃後悔してんで。」慰めるように肩を叩く。
「まぁ~どっちゃでもええけど、構ってくれへンって理由がわからんわ。」
「愛情表現が足らんかったんとちゃうんか?」
からかうように笑う。
「何やねん。それっ!一緒に居っても話すことなんか無い!ッちゅうねん。」
「冷たいやっちゃな。‥あっ、ちゃうんか。暗いンや。」
「寡黙ってゆえや。‥」
他愛ない話で時間を忘れて盛り上がる。
‥せやったな、この頃にはもう意識してた。
やから、別れて楽やった。‥
ずっとずっと、このまんま一緒に居たいって心が叫んでた。
次の日やったかな?井本が別れた、って聞いたんは‥‥
でも、俺らはなんも変わらへんかった。
いつもとおんなじ‥
せや、この時に友達やったら別れる事なんか無い。
友達やったら、喧嘩しても憎み合うことなんか無い。
って、思ったんや‥‥‥
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