季節外れの‥‥11

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‥友達やんか‥‥‥ 何か魔法の言葉やな。 今までと何処がちゃうんか全然わからへんけど、電話位は、ええよな。 ボーダーラインすらわからへんけど、好きやってゆわへんかったら大丈夫なンやろか‥‥ 布団を頭まで被り自分を抱き締めてしまう。 目を閉じると、アイツの息遣いが訊こえてきて切なくなる。 きっと、これからずっとこんな夜を向かえなアカンのかもな‥ ‥片想い? やったら諦めつくのに‥‥ 少し長いめのチェーンを通してつけたリングを握り締める。 そのまま今度は深く眠りに就いた。 ここには居ないはずのアイツの雰囲気に包まれて‥‥ ────。 まだ、友達やった頃の夢をみた。 その時、俺が当時付き合ってた彼女と別れて、放課後暗くなっても駅前のガードレールに腰かけて話をしていた。 あの時にはお前も、もう付き合ってた彼女とギクシャクしてたンやろか? 「お前みたいなええ奴振るなんて、見る目無いよな。きっと今頃後悔してんで。」慰めるように肩を叩く。 「まぁ~どっちゃでもええけど、構ってくれへンって理由がわからんわ。」 「愛情表現が足らんかったんとちゃうんか?」 からかうように笑う。 「何やねん。それっ!一緒に居っても話すことなんか無い!ッちゅうねん。」 「冷たいやっちゃな。‥あっ、ちゃうんか。暗いンや。」 「寡黙ってゆえや。‥」 他愛ない話で時間を忘れて盛り上がる。 ‥せやったな、この頃にはもう意識してた。  やから、別れて楽やった。‥  ずっとずっと、このまんま一緒に居たいって心が叫んでた。 次の日やったかな?井本が別れた、って聞いたんは‥‥ でも、俺らはなんも変わらへんかった。 いつもとおんなじ‥ せや、この時に友達やったら別れる事なんか無い。 友達やったら、喧嘩しても憎み合うことなんか無い。 って、思ったんや‥‥‥
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