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朝の藤原家‥‥
「オヤジ!何で起こしてくれへんねん!」
「おじさん、おはよう。」
二人揃ってバタバタッと部屋からかけ降りてくる。
遅刻では無いが完璧に朝練には間に合わない。
「アハハ~、おはよう。」俺は、笑って返事をする。
洗面所で歯を磨きながらまだ、俺に向かって悪態をついている。
「アホか!お前らが寝ているとこへ起こしに行けるか。」
傍に行き頭をはたくと、顔を紅くして鏡越しに睨む。
「それでも、外から声かけてや‥‥」まだ、ぶつぶつ言っている。
「声かけて、ええ最中やったらお前ら起きてこれんやろ?」
「おじさん!やめてや。」
紅い顔のまま逃げてゆく。
追い討ちをかけるように、
「ならっ、義行が責任持って起こしてあげな‥‥って、別のとこへ起こしてたンか?」
「やっ、やめろや!この変態オヤジ!/////」
「アハハ~、まっ、朝飯食って早ょ行きや。」
テーブルに着いた二人に笑いかける。
言い負かされたままだと癪に障るのか、
「‥オヤジ、人の事ばっかゆうてるけど今日どうすん?」
朝練を諦めたのかゆっくり食べながら意味ありげに笑う。
「ン?今日は休みやで。」
ニヤニヤしながら、
「ちゃうやんか。バースディデートやん。」
「それっ、ええなぁ。おじさん電話して誘ったら?」
徳一の提案に義行も飛び付く。
「はぁ~?友達やってゆうたやん。無理、無理。‥‥無茶ゆうなや。」
軽くいなしてやる。
「何でなん?友達やったらやっぱ祝ってもらわな。」
「そやよな、誰も祝ってくれへんねん、ってゆうたらええのに。」
楽しそうに捲し立てる。
「あのなぁ、 昨日の今日やで‥誘えるわけないやろ‥‥」
「何やねん。今日がチャンスやんか。」
‥徳一!ええ加減にしとけや。
と、思っていても怒鳴り付けれない自分がいた。
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