季節外れの‥‥11

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朝の藤原家‥‥ 「オヤジ!何で起こしてくれへんねん!」 「おじさん、おはよう。」 二人揃ってバタバタッと部屋からかけ降りてくる。 遅刻では無いが完璧に朝練には間に合わない。 「アハハ~、おはよう。」俺は、笑って返事をする。 洗面所で歯を磨きながらまだ、俺に向かって悪態をついている。 「アホか!お前らが寝ているとこへ起こしに行けるか。」 傍に行き頭をはたくと、顔を紅くして鏡越しに睨む。 「それでも、外から声かけてや‥‥」まだ、ぶつぶつ言っている。 「声かけて、ええ最中やったらお前ら起きてこれんやろ?」 「おじさん!やめてや。」 紅い顔のまま逃げてゆく。 追い討ちをかけるように、 「ならっ、義行が責任持って起こしてあげな‥‥って、別のとこへ起こしてたンか?」 「やっ、やめろや!この変態オヤジ!/////」 「アハハ~、まっ、朝飯食って早ょ行きや。」 テーブルに着いた二人に笑いかける。 言い負かされたままだと癪に障るのか、 「‥オヤジ、人の事ばっかゆうてるけど今日どうすん?」 朝練を諦めたのかゆっくり食べながら意味ありげに笑う。 「ン?今日は休みやで。」 ニヤニヤしながら、 「ちゃうやんか。バースディデートやん。」 「それっ、ええなぁ。おじさん電話して誘ったら?」 徳一の提案に義行も飛び付く。 「はぁ~?友達やってゆうたやん。無理、無理。‥‥無茶ゆうなや。」 軽くいなしてやる。 「何でなん?友達やったらやっぱ祝ってもらわな。」 「そやよな、誰も祝ってくれへんねん、ってゆうたらええのに。」 楽しそうに捲し立てる。 「あのなぁ、 昨日の今日やで‥誘えるわけないやろ‥‥」 「何やねん。今日がチャンスやんか。」 ‥徳一!ええ加減にしとけや。 と、思っていても怒鳴り付けれない自分がいた。
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