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‥なぁ‥先輩。徳一と義行、仲ええやろ。義行のお陰でいっつも幸せそに笑ってンで。
きっと一緒に歩いて行ける。義行以上の奴は居らへんで‥‥徳一は幸せやで‥
俺かて今、幸せや。‥
アイツとは友達や、ッてゆうてるけど俺はそうは思てへんねん。やってや、電話で反応すんやで‥
可愛いやろ。
まだアイツは自分自身気ィついてへンねん。友達や、ッて誤魔化してんねん。
けどな、アイツもいつか気付く時が来ると思うねん。それまで傍に居って笑っててやりたい。
まだアイツが俺の事好きなうちに気ィ付いて欲しいけどな‥‥
せやけど、ええ奴やろ。俺の幸せの為や思てんねんで。
ホンマに、思い込みの強い奴やろ。
写真を見ると先輩が微笑んだ。
‥お前に信用ないからや。
泣かしてばっかりしてしもて、ちゃんと優しにしてあげな。
ほんで、早ょ迎えに行ってあげなあかんょ‥‥
昔の言葉を思い出す。
‥せやな、早ょ不安を取り除いて抱き締めてやりたいなぁ‥‥
「ヨッシャ!洗濯物を干して買い物でもしよか。‥‥なぁ先輩、俺ちゃんと主夫してるやろ?」
‥どこかやねん!子供に心配かけて。
そんな声が聞こえて来るようで苦笑いしながら、仏間を後にした。
一通りの家事をこなして、珈琲を飲みながら晩飯を考える。
簡単に鍋の材料を買ってきてセットしとくのもええかもな。
‥鍋ねぇ~。徳一は肉やし、義行は野菜が好きやし。丁度ええかもな。
冷蔵庫をチェックして、何の鍋にしようか悩む。
スーパー行ってから考えよか。
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