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「そうなんや‥そうゆう事なんや。」
義行が一人で納得している。
「はぁ?」
「いやな、察してくれてるって事なんやなぁッて、‥」
全然意味が解らない。
義行が、流石やな‥と、頷いて感心している。
「その人、先生に待っている事の楽しみを‥‥
不安にならんと自分の事を考えれる様に、然り気無く気遣ってくれてンやな‥。
居てへん時も先生に俺の事想っててや‥ッて、ゆうてんのと一緒やんか。
ストレートやなく、やんわりと‥俺も楽しみにしてんでッて、‥」
あまりに、力説するので少し恥ずかしくなる。
「‥///。よぉ、わからん。」
「やっぱり、大事にされてンねんや。
先生の事やから、ずっとプリン探してたんやろ?ッて事は、その間その人を想い浮かべてたんや。
なっ、‥‥そっか、察してあげるってこういうやり方もあんねんな。
不安を無くすんやなくて、感じさせん様にするんや‥‥」
そうゆうて徳一の顔をいとおしそに見つめる。
「‥もうわかったから、店教えてや‥‥」
一人で力説して納得顔の義行に、もう一度頼みこむ。
「あっ、ごめん。プリンな。‥‥帰り道にあんで。一緒に寄ってく?」
「ホッ‥ホンマに!ありがと!」
思わず手を取り礼をゆう。
ただ、余りに大きな声が出てしまったので徳一が目を覚まし、握った手を泣きそな目で見つめていた。
「‥義行の‥‥‥‥アホ!!」
「ちゃう!‥誤解や!」
慌ててベッドに駆け寄り徳一を宥めにかかる。
俺はカーテンを閉めながら
「徳一、ホンマに誤解やから、」
と、声をかけた。
一生懸命に誤解を解いている義行の声がするのを聞いて、
‥また、軽率な事してしもた。と、後悔した。
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