季節外れの‥‥14

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重い足取りで部室に入っていくと、皆が一斉に俺を見る。 「藤原、もう大丈夫なんか?」 口々に訊ねてくる。 「ぉん、ちょっと寝不足気味やっただけやし。寝たら治った。」 他の皆も心配してよってくる。 「マジ、倒れた時は吃驚したで、」 「なんやったン?」 「明日の朝練休んでゆっくり寝た方がええで。」 口々に、ゆわれて 「ぉん、ごめんな、心配かけて。」 と、謝るしかなかった。 大した事が無かったのがわかると、今度は皆が一斉に冷やかし始める。 「しかし、義行速かったな。何処で居ったんや?」 「そうそう、俺も思った。尋常や無いで。」 「アイツ、藤原の事となると怖いときあるやろ。」 うん、あるある‥‥と、徳一の方をニヤニヤと見る。 「なっ‥なんやねん。俺そんな義行知らんし‥」 「クスッ、気ぃ付いてへんねんや。藤原の事名前で誰も呼ばへんやろ?」 「ぉん‥‥」 「最初に義行から睨み効かされたぁるから。」 「せやで、徳一って呼んだらスッゲェー怖いし。」 皆の顔を見ると嘘をついているようには思えない。 「お前だけ特別やねん。‥隠さんでもええッて、付き合ってンやろ?」 「‥/////‥うん。」 否定すんのが嫌で正直に答える。 皆が一斉にやっぱりッて、笑うので少し安心する。 「あんな風にお姫様抱っこされたら、俺も彼女欲しなる。」 「俺なんか、義行のファンやったのに‥‥」 「俺は、藤原狙ってたのに‥」 「そうやろ、俺も藤原狙ってた。」 「嘘、俺義行狙いやったぁ。」 と言い出す奴迄いて、少し頭にきたが、皆男同士とかに拘って無いのが救いだった。
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