季節外れの‥‥14

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こんな風に走ってくる事自体、なんか憎めんよな。‥と、思う。 「先生、部室で大変やってンで。」 「ン?そりゃそうやろ。あんなの見せつけられたら、皆が茶化すやろ。」と、声をあげて笑う。 「ちゃうねん。先生の事やで、‥気ぃつけなアカンで。皆、先生狙ってるから‥」 「俺、なんもしてへんし‥何で‥。」 「案外、行動見られてるし。夜、バス停でとか、男の人と歩いてたとか、‥あと、保健室の電話は禁止や。色っぽ過ぎるらしいで。」 話を聞きながら恥ずかしそに前髪を弄る。 「それっ!そいゆう仕草もヤバイって。」 困った様に笑い、 「気ぃつけなアカンな‥‥アイツと居ったとこ見られてたんや‥ 迷惑かけてしまうな‥‥」 と、落ち込んでいく。 「ちゃうから、心配はそこやない。相手やなしに先生の身が危ないねんて‥‥」 義行が隣でクスクス笑っている。 あまりに的外れな心配が先生らしくて可笑しかったのだ。 「あのな先生、マジで電話は授業中にせなあかんよ。先生の返事って吐息やん‥ 口説かれてて、身を捩って‥‥ 喘ぎ声と一緒やん‥ッて、ゆう感じやで。」 「/////‥‥嘘やろ‥」 余りに恥ずかし過ぎて、顔を真っ赤にして視線が泳ぐ。 「ホンマやって‥だから、僕電話の時に喫煙所に行きってゆうたんやで。」 徳一と義行にゆわれて初めて気づいた。 ‥迂闊な事してたんや。と、頭を抱えてしまう。 しかし、口からは言い訳が洩れる。 「しゃぁないねんッて、アイツ狡いから‥‥ 弱いの知ってて囁く様に話をするし、耳元に直やから勘違いしてまうし‥‥ 電話やと、優しいし‥‥‥」 「まぁ先生は、色っぽいオカマやからな‥」と、義行が揶揄う。 「せやな、乙女過ぎるとこもあるし‥‥」と、徳一までもが言い出す。
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