季節外れの‥‥14

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頭がぐじゃぐじゃで何を言ってるのか解らない。 けど‥‥ずっとずっと思ってた。俺は? 少し驚いた顔をした義行がゆっくり俺を膝の上に抱いて、ハッキリと断言してくれた。 「徳一は僕のもんや。僕以外の奴に触れさせん。」 そうゆうて、髪に指を入れて頭を抱き抱える。 「じゃ‥ぁ‥‥なんで、印が、‥‥印が、ないん?‥約束してくれへんねん。‥‥俺ばっかし、‥‥義行を、縛りつけてる、みたいや‥‥ン‥‥」 それを訊いて困った様に笑って、 「ン‥正直にゆうな。‥‥」 俺の頭を撫でて、引かんとってや‥と小さく囁く。 「徳一の身体に印を付けて無いんは、クラブで着替える時に見えるから‥‥ そしたら、想像されるやん。‥嫌やねん。 そうゆう目で徳一が見られるが我慢でけへんねん。」 そうゆうて情けない顔で自傷気味に笑う。 「変な奴やろ。‥‥ せやから、ホンマはクラブにもいってほしないし、体育の時間なんかも我慢でけへん。 他の誰かと組んだり引っ付いたり‥‥」 「義行、だから皆に俺の事名前で呼ばさへんのか?‥」 「ぅん、‥知ってたんや‥‥」 バツの悪そに眉がハの字になる。 「今日皆から聞いた。‥‥お前だけ特別やって。」 「そっ‥か、嫌やった?‥‥ごめん。」 俺の頭を撫でる手が止まる。 顔をあげて義行を見つめ、 「ううん、‥ややなかった。‥‥けど‥やっぱ、義行から直接訊きたい。 俺な、アカンねん‥‥悪い方に考えてしまうねん‥‥ ホンマに、義行は俺から離れへん? どっこにも行かへん? 嫌いになったりせぇへん? 飽きたり、‥忘れたり、‥見棄てたり、‥ ‥‥‥せぇへん?‥」 俺は情けない程涙が溢れて止めれなかった。 目の前の義行が居なくならない様に、繋ぎ止めて俺だけのもんやッて、思いたかった。 そして、俺も義行のもんやッて、‥‥‥ 俺を優しく抱き直してから、 「今から僕がゆう事、する事を全部憶えててな。 忘れたりせんように、‥」 そうゆうて両頬に手を添えて、目を閉じたらアカンで‥と小さく囁く。 ゆっくりとおでこにキスを落とす。‥そして、目元にもキスをする。 「徳一の瞳には僕しか見えてないよな。‥僕だけが映ってる? これからもずっと一番近い場所で僕だけを見ててや。 徳一は僕のもんやから、この距離に居るんは僕だけやから。‥‥」
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