季節外れの‥‥15

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まっ、自分勝手な話や‥‥と頭を掻きながら、 「食うてもええンか?‥」と、嬉しそに笑う。 「ぅん。食べてや‥‥俺も一緒に食うから‥」 箱から二種類取り出して、 「どっちがええ‥」と訊くと 「‥食べさしてくれへんの?」と耳元で悪戯っぽく囁く。 「/////‥ン、特別な‥今日だけやで‥‥」 スプーンを手に取り一口分掬って口に運んでやる。 「ん~~!!ウマッ!」 頬っぺたを押さえて身体を揺する。 「大袈裟やなぁ~。ほら、‥あ~ン。‥」 「ン、‥やっぱ、美味いって。プリンが食えたッて、ゆうより一裕にこんなんしてもらえるなんて思わへんかった。」 何度か繰り返し食べさしてあげ、一個完食すると満足げに俺の肩にもたれて目を瞑った。 そういや、昔一度こんな風になった事あったなぁ。 あの時の貴史‥‥可愛いかったんや。 ‥今みたいに。 文化祭の最終日。後片付けをして‥‥後夜祭やったかな。グランド一杯に灯りを灯して、要らん物をキャンプファイアみたいに燃やして‥‥ 最初はその灯りを見てただけやった。 どちらともなく人の輪から離れて屋上へ行ったんや‥ 星がムッチャ綺麗で‥‥ グランドの炎が地上に堕ちた星みたいで‥‥ 隣にいた貴史の瞳もオレンジに輝いてて‥‥ 目が合うと笑てくれて、俺の肩にもたれて目を瞑ったんや‥‥‥ 凄い緊張したのを憶えてる。 俺‥いつもお前にドキドキしてたな。 お前の言葉や行動、声、仕草‥‥全てが俺にとって宝物やった。 ぼんやり昔を思い出していると、肩に体重がかかってくる。 ‥クスッ、よっぽど疲れてんやな。寝てしもてるやん。 顔を覗き込むと、昔のままの寝顔‥‥よくサボって屋上で寝てた顔がある。 俺は昔の様にその寝顔にキスをした。 「ン、甘っ‥‥クスッ、口の端にプリン付いてるやんか‥」
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