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1人きりでお昼を適当に済まし、晩飯の買い出しの準備をする。折角なのでのり君に電話する。
トゥルルートゥルルー……
「何?もう仕事行くン?」
「まだや!晩飯作っとこと思うンやけど、
何がええ?どうせ、義行も一緒にたべる
やろから」
隠しててもわかる。仲が良すぎンのが‥
反対する気もないし、きっと先輩もせんやろうから。
電話の向こうで話し声が聴こえて、
「オムライスやって。」
‥いやいや、のり君は何食べたいねん‥
と、いう言葉を飲み込み、
「ほなっ、チキンライスだけ作って置いとくから
卵は義行に巻いてもらい。」と、電話を切る。
義行はええ子ってわかってるし、何よりのり君を好きでいてくれる。
両親が亡くなった時に、数ヶ月家で暮らした。そのまま一緒に暮らせば良かったのだが、義行はそれを拒んで一時期徳一ともめた。
今は関係も修復して、以前より仲がいい。
親としてはドコまでの関係か気になるが、いまいち聞けずにいる。
‥やってなぁ~必死で隠してンのに、聴く
のも気が退けるやんなぁ。
けどなぁ!バレてるからなぁ!
1回義行のアパートに不意討ちで行った
ンねん。
天気がいいので歩いて数分のスーパーに向かう。着く頃には、頭の中は徳一への厭がらせで一杯だった。
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