季節外れの‥‥2

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「なぁ‥徳一折角お父さん帰ってンのに、  昼御飯一緒に食べへンの?」お握りを作りながら尋ねる。 「ええねん。親と食うより義行のお握りが  ええ。」と笑い、大きな口でお握りを頬張る。 お父さんに申し訳がない。大事にされているのがいやというほどわかってるし、案外世間知らずで危なっかしいのも知っている。 トゥルル~トゥルル‥‥ 「何?もう仕事行くン?」 徳一が電話にでる。帰ってあげればええのに と思う。 ぼんやりしてると 「なぁ~何食べたいやって。晩飯作って置  いとくって」 「徳一‥自分の食べたいのゆうわな‥」 お父さんの哀しそうな顔が浮かぶ。 「やって、義行も一緒に食べるやろって」 ‥ええお父さんやな。まさに、親の心子知  らずやン‥ コッチを向いて徳一がねだる。 「なぁ~ふわふわ玉子の食べたいねん。」 「はいはい、オムライスやな。ええよ」 ニカッと笑って、 「オムライスやって。」 電話を切った徳一が 「玉子は義行に巻いてもらいって」 ‥はぁ~ホンマに申し訳ないわ 「取り敢えずお握り食べたら家に帰ろ。  お父さんに申し訳ないわ」 「いやや!晩までここで二人きりで居りた  い。」 ジィーッと顔をみていたが義行に逆らえず、 「じゃあ、今日は泊まってくれる?」 「アカンよ。お父さん心配させたら‥なっ」 優しく諭されて仕方なく頷く。 今からだと多分スーパーからの電話だろう。ここからだと買い物の荷物を持ってあげることが出来るはずだ。
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