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いつもの様にコーヒーを淹れて机に向かう。‥
たった今、電話をきったばかりだとゆうのに貴史の声を訊きたくて仕方がない。
昨夜も、‥思い出して顔が赤面するくらい‥抱き締めてもらい、何度も『一裕は俺のもんやから。」って囁かれたのに‥‥
‥何でまだ信じきれへんのやろ?
嘘やないのはわかってンねん。
何でやろ‥‥
頭じゃ、わかってンねん。
けど、‥やっぱり、‥‥
子供に反対されたらどうしよう‥って‥
軽蔑されたら‥気持ち悪がられたら‥‥‥‥
ぅうん、違うねん。俺の事をそう思うンはかまへん。
仕方の無い事や‥‥けど、‥
アイツが‥‥父親として軽蔑されたら‥‥
俺のせいで‥子供と‥‥何かあったら‥‥
そんな事を考えると、やっぱり俺はアイツから離れた方がいいんじゃないか、と思う。
コーヒーに映る自分を見つめながら考えこんでしまう。
時間を忘れ堂々巡りをしていると、
「先生ぇ~!おはよう!」
徳一が元気に入ってくる。
「おはよう。無駄に元気やな‥‥」
苦笑いで答える。
「先生、おはよう。」
続いて義行が入ってくる。
「あぁ、おはよう。しかし、大変やろ?徳一のお守りは‥‥」
「まぁ‥‥ね。」
徳一を見て微笑む。
「‥せや、昨夜はなんとも無かったか?」
「うん、大丈夫や。やってケーキ、二個食べたし。」
「はぁ~。ちゃうやん。三個やん。僕の分まで食べたやん。」
呆れたように大袈裟にため息をつく。
「げっ、‥‥三個って‥食い過ぎや。」
「でも美味しかったで。」と、笑う徳一に義行が
「うんうん、そやな。徳一美味しかったな。」と、ニヤニヤ笑う。
真っ赤になった徳一が義行を睨みつける。
そのやり取りを訊いて、
「‥ン? 何や、意味深やなぁ。‥まるで徳一が美味しかったみたい‥「わぁーーー!!//////」」
突然の徳一の奇声に言葉が遮られる。
後ろでは義行が声をあげて笑っている。
「‥‥図星ですか‥‥」
「俺の事はほっといてや‥‥///」
「まっ、先生も昨夜は‥‥やろ?」
「へっ?‥ぉ、俺?‥///」
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