季節外れの‥‥18

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「しょうもない考え止めぇや。‥ あのな、相手かてそんな事百も承知でオヤジさんと付き合ってんやろうし、そんなとこまでお前が心配せんでもええンやで。‥‥ それに、好きな奴の子供やその子の彼氏や彼女やったら‥‥ まぁ、俺やったら可愛いてしゃぁないけどな‥。」 まだ会った事の無い貴史の子供と重なり、思わず本音が出てしまう。 「そんなもんかな‥‥」 「よっぽど性格が悪ない限りそうとちゃう。‥ まっ‥‥考え過ぎや。」 義行の頭をポンポンっと叩くように撫でながら、 「もっと単純に考えたらええねん。それより、なぁ、‥徳一にはまだ話してないンやろ?」 「‥ぅん。」 「アホやなぁ。‥そっちの心配せな。」 「そうやけど‥‥ゆうたらほぼ決定やんか。」 少し嬉しそに笑う。 「アハハ、まっ、そうやろな。‥‥ けどな、自分だけカヤの外やとまた後で難儀すんで。」 「そうやろなぁ‥‥」 返事をしながらグランドの徳一の事を考え出す。 ふとその時義行の頭の隅にいつもある想いがよぎる。‥‥ ‥徳一は僕と四六時中一緒にいて幸せなんかな?‥  もしかしたら‥‥一時の感情や、ただ一番傍に居るから勘違いしてるンかな?‥‥  って‥‥‥ 溜め息を1つついてまた、考えだす。 ‥本当は、可愛い女の子と一緒がええンかな‥  って‥‥  窮屈に感じてへんやろか。‥‥  って‥‥ ‥アカンな‥先生のネガティブが移ってしもた‥ 余りに静かになった義行に 「ン? どうしたン?」と、声をかけ顔を覗き込む。 「えっ、いや別に‥」と、口ごもる。 「黙り込むなや。‥」 「‥‥なぁ、前にもゆうたけど先生も考えた事あるンやろ。 もし、自分とこんな関係や無かったら‥‥もっと違う‥今以上に幸せを感じる相手に出逢えてンやないかな。‥‥って‥」 「せやな‥‥ン‥考えた事は数えきれン位ある‥‥ けどな、しゃぁないやん。‥いくら考えても結局は‥‥‥好きなンやから‥ ‥‥しゃぁないやん‥」 俺は自分自身に言い聞かす様に呟いた。 義行の問いに答えなんか無い事位二人とも痛い位わかっていた。 でも誰かに言って貰いたくて‥ 自分と居る事が一番幸せや、と‥‥ いや、‥‥その言葉は、ホンマは相手から訊きたいンや‥‥ けどな、相手の事を考えれば考える程、‥‥ 想えば想う程、‥‥ 相手に訊けなくなる。‥ ‥‥情けないくらいに‥‥‥‥
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