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二人ともが黙り込み、お互い同じ事を考えている時、俺の携帯が鳴る。
トゥルル‥‥トゥルル‥‥
「はい、‥」
「あぁ、俺や‥‥」
「貴史。‥‥」
‥ン? 先生の相手って‥貴史ってゆうんや。
ちょっ、‥どっかで訊いた名前やん。‥
義行が目を丸くして俺を見る。
ちょっと喫煙室へ行くわ‥‥と、身振りで伝えると義行は頷く。
「何時頃になんねん。」
「せやな、‥今、電車に乗ってるとこやから‥‥夕方頃かな?」
「何や、凄い辛そやけど、‥薬はちゃんと飲んだやろな。」
「あぁ‥‥ちゃんと飲んだ。‥やから‥‥すっげぇ、眠い‥‥」
心配する俺を安心させる様に笑いながら応える。
「乗り越さん様にな。‥また、大阪に着いたら連絡してや。」
「悪いな。‥ホンマに今日は甘えさせてもらうな。‥」
「そうしてや。‥‥俺‥貴史に悪いけど、凄い今、嬉しいねん。‥‥」
「何でやねん。‥クスッ、俺がしんどいのが嬉しいンか?」
俺の言葉に楽しそに応える。
「ン‥やって、お前を付きっきりで看病出来るやんか‥‥お前を一人占め出来るやんか‥‥。
ごめんな‥‥不謹慎で‥‥」
「アハハ、何や、そんな事かいな。‥
これからはいつでも出来るやんか。
まっ、逢いたない時でも、俺が逢いたかったら逢いに行くけど‥‥」
「‥///‥‥ぅん。」
俺はアイツがさらっとゆうた言葉の意味を電話をきってから深く考えた。
‥そっかぁ、‥そうやんな。これからは‥‥
俺‥‥逢いたい時に逢ってもええンや‥‥
俺‥‥貴史を一人占めしてもええンや‥‥
好きって‥‥‥ゆうてもええンや‥‥迷惑や無いんや‥‥
貴史‥‥俺が護ってやるから‥‥
少し頬を紅くして義行の元に戻ると、首を捻って考え込んでいた。
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