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「徳一。ちゃうからなっ。‥僕の一番は徳一やから。」
と、ゆうて抱き締め様とするのを
「先生が居るやろ! 恥ぃから止めぃ!」
見事にかわされる。
「冷たいンや‥‥まっ、ええけどね。
そうそう、あのな先生な、今日から一緒に彼氏と過ごすンやって。」
「ぁ‥アホか! かっ///‥彼氏なんてゆうなや!」
「先生、ホンマなん? 良かったやんか。後で話聞かせてや。」
俺の顔を見てまるで自分の事の様に喜んでくれるので、恥ずかしくなり怒鳴ってしまう。
「///‥うっさい!!もうええから帰れ。俺は忙しいンや。」
「「ハーイ。」」
二人揃ってニヤニヤと返事をする。
その様子に「お前等、小学生かよ。‥」と、照れ隠しに悪態をついてしまう。
二人を見送った後、俺も慌てて仕度をして保健室に鍵をかけ家路を急いだ。
部屋に帰ると荷物を放り込み着替えもせずにそのまま、自転車のかぎを取り折り返しスーパーに向かう。
ポケットからリストを取り出し買い忘れの無いように、チェックをいれ買い物を済ませる。
部屋に帰り時計を見ると6時になっていた。
「早や、もう6時やんか。‥そろそろ駅で待っとこか‥‥」
今度は車の鍵を取り、久し振りに運転をする。
ハンドルを握りながら、少しの不安と、帰ってくる喜び‥‥
そして、一緒に過ごせる幸せを感じていた。
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